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2014年1月11日 (土)

ユマニチュードという介護メソッド

以前、友愛会のFacebookページにも書き込んだ話である。

「ユマニチュード」という言葉を聞いたことがあるであろうか?

最近ちょくちょく紹介され始めたが、まだそれほど浸透していないと思う。

これはフランスで生まれた新しい介護メソッドのこと。

 介護職として長いキャリアを持つイヴ・ジネストさんとマレスコッティさんのご夫妻がこの「ユマニチュード」という介護哲学の提唱者。ジネスト=マレスコッティ・メソッドとして、フランス各地の病院や老人施設、そして各国の介護現場で評価を高めている。

メソッドの導入によって、特に認知症の方などの、拒否的であったり、攻撃的であったり、自暴自棄であったりすることからくる援助上の問題が解消されているとのこと(89割が解消されると言われている)

知ってのとおり、この国の高齢化は日に日に進んでいる。医療の現場においては、急性期、慢性期を問わず、認知症(あるいは認知機能の低下)の高齢者が増えている。特に急性期疾患の入院の場合などは、入院理由となった疾患の治療・看護を行うにあたり,認知症などによって理解ができずに、ケアを受け入れることが困難な状況も増えている。

そういった場合、治療のため、あるいは安全を守るため、やむを得ず抑制(身体拘束や向精神薬の使用)で対応する医療機関は少なくない。いや、ほとんどがそうした選択をしている。決して積極的にそれらを選択していないにしても、良いアプローチとは言い難い。抑制をするということは身体機能の低下を招く。それだけでなく、入院期間は長期化し、認知機能の低下も助長する。

利用者さん・患者さんにとっても、医療者にとっても、疲弊するアプローチをやめられる選択肢はないのかと考えている中で、この「ユマニチュード」が脚光を浴びているのだ。

「ユマニチュード」とは、「ユマニスト」(人間中心主義)とか「人間性の尊重」といった概念とは少し違い具体的なアプローチである。

このメソッドの根本的視点が面白いのは、人間が長い歳月をかけてどうやって人間になってきたのかということをもとに、対人援助に取り組もうと考えたこと。例えば立って歩くこと(直立歩行)、微笑むこと、手を取る・抱きしめるなどのスキンシップ、視線の交わし合い、ユーモア、装う文化(ファッション)、食事を楽しむこと(食文化)、シャワーや入浴など文化(清潔の文化)など、人間が人間らしい活動をすることに焦点があてられている。

その「人間らしさ」を起点に、利用者さん・患者さんとコミュニケーションをはかり、利用者さん・患者さんがどんな状況になっても「人間らしく」あり続けることを助けるというメソッドである。

メソッドの内容は当たり前のことを言っている。看護の教育でも、介護の教育でも言われ続けてきていること。それを、改めて具体的なメソッドにしたものだと思うのだが、それはつまり援助する側に、当たり前のことができない「何か」があるからなのではないのかと感じる。技術的なことではなく、援助側のその「何か」を消していく作業なのかもしれない。

ユマニチュードの修得には1年以上を要するとのこと。

日本国内では、まだ修得のためのプログラムはほとんどない。早急なプログラムの導入と普及を切にのぞむ。

Etce03

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